「みんなの鎮守の森植樹祭」は東日本大震災で失った鎮守の森を取り戻して、地域の心とコミュニティーの再生を図り、更に鎮守の森が将来「地域を守る森」として新たな役割を担う森へ再生されることを目指して日本財団の地域伝統芸能復興基金(まつり応援基金)の支援を受けて行われたプロジェクトです。
平成24年8月14日、宮城県亘理郡の吉田浜神明社(相原たか子宮司)で「みんなの鎮守の森植樹祭」を開催しました。植樹祭には仮設住宅から参加した氏子の方々に加え、東京六大学の軟式野球選抜チームの選手を迎え、宮城県や全国からのボランティアなど総勢約250人が参加し21種1,118本の苗木を植樹しました。
亘理町の南に位置する吉田浜地区は付近の地盤高からわずかに高く、古くから集落が形成された土地でした。神明社はこの地域の氏神さまとして、吉田浜集落センターが隣接して建設されていたことが示すとおり、地域社会の中心でした。
東日本大震災において、当地は震度6を記録する激震のあとに高さ5mを越える津波が襲来したとされます。この津波によって神明社は社殿のみならず、境内のあらゆる構造物が流失してしまいました。
第1回の八重垣神社に続き、2回目の開催となった今回は、真夏の炎天下での植樹祭となりましたが、参加者は思いを込めて1本1本苗木を植えていました。また、社殿には1年後と2年後の苗の育成の様子がわかるパネルが掲示され、氏子の方々は鎮守の森に育った姿を思い浮かべながら植樹をされていました。
植樹祭後は東京六大学の軟式野球選抜チームの選手らが1日も早い復興への願いを込めて、震災復興祈願の絵馬を神社に奉納しました。