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上皇・上皇后両陛下のご成婚60年を記念して、平成31年に出版された書籍『天皇・皇后両陛下ご成婚60年記念 宮中 季節のお料理』は、宮内庁の監修により、『皇室』編集部が編集を担当、宮中に伝わる四季折々のお料理や各種宮中行事に供されるお料理を初公開した画期的な一冊です。本書に掲載された、宮内庁大膳課(だいぜんか)による、王朝時代を彷彿させる古式ゆかしい儀式料理や、季節感あふれる美しい節句料理など、貴重な写真のなかからダイジェストで紹介していきます。
書籍については→https://www.fusosha.co.jp/books/detail/9784594081775
6月20日頃 午前 紅葉山御養蚕所にて
御養蚕納の儀|萩の戸 五色の糸 りんご

皇后陛下がご養蚕をなさる紅葉山御養蚕所(もみじやまごようさんじょ)では、御養蚕始(はじめ)の儀で行われた「掃(は)き立て」から1か月ほどで、収穫作業である「繭掻(まゆか)き」を迎えます。その後、すべての作業が終わると「御養蚕納(おさめ)の儀」が行われます。この儀式は例年6月20日頃になります。
紅葉山御養蚕所にある祭壇の両脇に、白繭(はっけん)種と黄繭(おうけん)種の繭飾りが立てられ、収穫された白糸と黄糸の束、真綿(繭を引き延ばしてつくった綿)、果物や野菜などのお供えとともに、大膳製の和菓子が供えられます。羊羹製の「五色の糸」、練切(ねりきり)製の「りんご」、押物(おしもの)の「萩の戸」の3種類です。このうち「五色の糸」は、絹糸の束を象(かたど)ったものです。

前回はこちら→https://www.nihonbunka.or.jp/column/koushitsu/detail/100798