日本の伝統精神、文化と切り離すことが出来ない「米作り」を体験して学ぶ「田んぼ学校」を継続開催しました。同学校では稲作体験はもとより、米の歴史や信仰、植物学的な面からもアプローチする米の総合学習をおこなっています。
今回、第9回となった田んぼ学校は平成27年6月28日に田植え、10月4日に稲刈りを熊谷市の古宮神社(茂木貞純宮司)にて行いました。本年も小学生や保護者、國學院大學の学生など約100人が参加しました。
6月28日、田植え編の開校式では、米作りなどについて茂木宮司や田んぼ学校スタッフが子供達にも分かりやすく説明。引き続き同神社で豊作祈願祭が斎行され、忌衣を著けた子供が献饌を体験しました。祝詞奏上の後、地元の女子小学生達が舞姫を務め「浦安の舞」を奉奏しました。祭典後には、茂木宮司が集会所にて「日本人とお米」と題して講話をおこないました。
昼食後、神社近くの田圃に移動して田植え体験を実施しました。まず、早乙女と白丁姿の子供達が一列に並んで田植えを行うと、残りの参加者も田圃に入り、慣れない手つきで苗を植えていきました。
10月4日の稲刈り編では開校式に続き、参加者は同神社近くの田圃に移動し、たわわに稔った稲穂を収穫しました。参加者は、収穫した稲を束ね、天日干しするためのハサ掛けも学んだほか、コンバインによる稲刈りも見学しました。
収穫体験後は同神社に戻り、昼食の後、脱穀・籾摺りなどの精米過程を体験しました。子供たちは、擂鉢に入れた稲穂を野球ボールで擦って籾殻を取り除く作業などに熱心に取り組んでいました。また、茂木宮司を交えての餅つきも行い、子供達はつきあがったばかりのお餅を美味しそうにほおばっていました。
最後に茂木宮司が斎主を務め豊作感謝祭を斎行しました。収穫した稲と、裏側に寄せ書きした大絵馬が忌衣を着けた代表の子供たちの手から、茂木治男禰宜の手を経て神前に奉納されました。
祭典後には、同神社の例祭で奉納される獅子舞が、保存会会員により披露されるなど、終始和やかな雰囲気で田んぼ学校は終了しました。