伊勢の神宮で斎行される神嘗祭に合わせ、全国から寄せられた初穂を外宮・内宮に献納する初穂曳が10月15日に外宮領で、翌16日に内宮領で行われました。初穂曳は第60回神宮式年遷宮を機に、「お木曳行事」「お白石持行事」の伝統継承と初穂の奉献を目的として旧神領民により昭和47年から始められ、今年で45回目を数えます。
当財団では、神社検定の合格者から特別神領民を募集し、約100名が参加しました。また参加者の内、壱級合格者20名で外宮の神嘗祭由貴夕大御饌を奉拝しました。
15日、白い服装に揃いの鉢巻と法被を身につけた参加者は、出発地である伊勢市の高柳商店街に集合し、団結式の後に午前11時頃から奉曳を開始。奉曳車は車輪から「椀鳴り」と呼ばれる摩擦音を響かせながら、勇壮な木遣り歌や威勢のいい「エンヤ!」の掛け声とともに1.2㎞の道程を進みました。
正午頃、外宮の北御門に到着した参加者は、奉曳車に積まれていた初穂を手に五丈殿まで参進。五條殿での奉献後、正宮で御垣内参拝を行いました。
昼食後、内宮でも御垣内参拝を行い、荒祭宮を遙拝したのち神楽殿で神楽を奉納しました。
夜には、壱級合格者20人が松明の灯かりが照らす浄闇のなか、粛々と齋行される神事を奉拝しました。
参加者からは「お天気も素晴らしく、清々しく晴れやかな気持ちで初穂奉納をさせていただくことができました。」「稲穂の重さを実感した。瑞穂の国が豊かで平和でありますようにと祈りました。」などの声をいただきました。
「初穂曳に参加しました」体験レポート